本書を手に取った理由
私はうつ状態になり、日常生活に支障が出ることが多々あります。 そんな折、友人が「自分はアダルトチルドレンかもしれない」と言い出したため調べたところ、自分がアダルトチルドレンの特徴に良くあてはまることに気がつきました。 そこで、アダルトチルドレンについての知識を増やすため、本書を手に取りました。
対象の読者
本書は、アダルトチルドレンの基礎知識を得るには良い本だと思います。逆に言えば、アダルトチルドレンの知識を既に持っている人にとっては、物足りないかもしれません。私はアダルトチルドレンについて、ほとんど知識を持っていなかったので非常に役に立ちました。
私の場合、アダルトチルドレンの特徴を知ることが、自分の過去を振り返る契機となり、特に役に立ったと感じています。
アダルトチルドレンの特徴を知り、自分の過去を振り返る
アダルトチルドレンの特徴として「完璧主義である」という特徴が挙げられていました。この特徴を私に当てはめると図1のようになります。
図1で言いたいことは、自分は元来完璧主義ではないのに、家庭環境に適応するために完璧主義になってしまったことです。
私のような元来完璧主義ではない人間は、何事も完璧にこなそうという強い意志もなく、そこに対するメリットを見出すことができません。しかし、完璧主義的発想を後から植え付けられてしまうと、できないのに、理想だけは完璧を目指そうとします。そのため、理想と現実にギャップが生まれます。そのギャップが、今のうつ状態を引き起こす要因の一つであると私は考えました。
このように、私はうつ状態を引き起こす要因の一つを言語化することができました。そういった意味で、アダルトチルドレンの特徴を知ることは私にとって有益でした。
今後の取り組み
本書には、アダルトチルドレンから回復するための方法もいくつか記載されていました。 私は、下記2点に取り組もうと思います。
1.カウンセリングを受ける
本書に下記のように書いてありました。
アダルトチルドレンの改善に最も効果的な方法が、カウンセリングを受けることです。根本的な回復を目指すなら ば、セルフケアだけではどうしても限界があるからです。
これについては、ちょうど勤め先で社外カウンセリング制度が始まったので、利用してみようと思います。カウンセリングはお金がかかるイメージがあったので、非常に助かります。また、カウンセリングの怖いところはエセ心理士に騙されてしまうことです。しかし、会社が契約しているということで、安心感があります。
2.子どもに今までよりも丁寧に接する
本書に記載があったぬいぐるみ療法からヒントを得ました。
ぬいぐるみ療法は、自分が人からして欲しかったことを、ぬいぐるみにしてあげることで癒しを得る療養法だそうです。私の場合、ぬいぐるみではなく子どもに対して色々してあげることが、子どものためにも自分のためにもなると思いました。
では、自分が親からして欲しかったことは何か?それは、子どもをもっとよく見て子育てをすることです。
そのため、私は子どもをよく観察し、子どもが親にして欲しいことを感じ取り、子育てをしていこうと思います。
例としては、子どもを抱っこしてあげる時間を増やそうと思います。我が子は抱っこされることが本当に好きで「すぐに抱っこして」とアピールします。基本的にはすぐに抱っこしているのですが、家事をしている最中はどうしても後回しになってしまうこともあります。ですが、子どもが生まれて1年半の時間が経過し、親も片手でできることが増えてきました。片手でできる家事をしながら、子どもを抱っこするということを意識していこうと思います。
「子どもが親にしてもらいたいことは何か?」ということを子育てのベースにしていこうと思います。
まとめ
本書を読むことで、アダルトチルドレンの特徴や改善の方向性を知ることができます。本書だけでは、根本的な回復は難しいと思いますが、「自分がアダルトチルドレンかも」と思う人にはとても良いと思います。