初心者データサイエンティストの備忘録

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【読書記録】アダルト・チャイルドが自分と向きあう本

本書を手に取った理由

アダルト・チャイルドからの回復法を調べているうちに、この本にたどり着きました。

以前記事にした本との比較

以前記事にした本は、こちらです。

(前回記事) aisinkakura-datascientist.hatenablog.com

こちらの本は、アダルト・チャイルドの特徴を知るには良かったです。
しかし、回復の方法を知るには、今回紹介する本の方が適切な気がします。 アダルト・チャイルドの特徴は既に知っており、回復法を知りたい方は今回記事にした本を読むと良いと思います。

本書の内容

本書には、アダルト・チャイルドから回復するためのワークが複数記載されております。
図1は、アダルト・チャイルドの特徴とワークの目的、問いをまとめたものです。
各特徴を改善するためのワークに線を引いています。
また、「代表的な問い」とは各ワークで問いかけられる質問です。
この質問に答えることをきっかけとして、私たちアダルト・チャイルドは自分と向き合うことができ、それが回復につながります。

図1:ACの特徴とワーク

感想

本書の良いところは、ACからの回復に焦点を当てて書かれていることです。
ACに限らず、よくやってしまう間違いは、自分をカテゴライズすることで満足してしまい、そこからの改善を図ろうとしないことだと私は思っています。
ACについてもそれは起きがちで、ACの特徴を見て「私は(僕は)ACなのだ!」とカテゴライズして安心してしまう方もいるのではないでしょうか?
その点、本書はACの特徴や各人のステータスに応じたワークが紹介されており、非常に良かったです。

私事になってしまいますが、このワークに取り組む前に、図1中の「特定したパターンから得られるメッセージを意識的に否定すること」が偶然できたことがあります。
それは音楽を聴くことに関してです。
私の親はなんでも禁止するタイプで、高校生まで読書・テレビ視聴・音楽を聴くこと・友人と遊ぶことなどは親の許可が必要でした。
そのためなのか、私は今でもテレビ視聴・音楽を聴くこと・遊ぶことに罪悪感を持っています。これらのことをしようとすると、精神的な圧迫感を感じたり、口が乾き、心拍数が上がるという身体的な症状が現れたりします。 しかし、先日電車に乗っているときに、周囲の音楽を聴いている人たちを見て、「そうか音楽を聴くことは悪いことではないんだ!!」と思う瞬間がありました。 そのとき、強烈な解放感を得ることができましたし、親から受けていた間違ったメッセージを否定することができたという確信がありました。
それ以降、何か罪悪感を感じるときは「別に悪いことをしているわけではない」と意識的に親から受けたメッセージを否定するようにしています。
そのお陰か、最近は強いうつ状態にならずに済むようになってきました。だから、本書を読み、ACから回復するワークの一つとして、「特定したパターンから得られるメッセージを意識的に否定すること」が存在することを知った時には、非常に腹落ちする感覚がありました。

私もそうですが、ACの方々は過去置かれていた環境で培われた、歪んだ価値観をどうしても引きずってしまう傾向にあると思います。それを意識的に断ち切ることが、ACからの回復の礎になるのだと思いました。

おまけ

ワークは一人で取り組むよりも、仲間や専門家とともに取り組んだ方が効果的で安全だと本書に書かれていました。そこで、自分が調べた専門機関を箇条書きで記載しておきます。